. 言論NPO主催「東京-北京フォーラム」公式サイト - 【記事】1日目 晩餐会

IMG 0968

 2011年8月20日、今年で第7回目となる北京-東京フォーラムの晩餐会が開催されました。

 

 110820 kudo02まず、総合司会である工藤泰志(言論NPO代表、第6回東京‐北京フォーラム日本側運営委員長)から、開会の挨拶がありました。その中で工藤は、「尖閣諸島問題、東日本大震災などの大きな動きを反映して、今回の世論調査では両国民の感情がかなり悪化しているという結果が明らかになった」と説明、「2005年のもっとも厳しい時期に立ち上げたこのフォーラムだが、志はまだ半ば。お互いを知ることで理解が深まるということから、違いを共有してそれを乗り越えるような覚悟が必要な段階にきている」と述べ、そのためにも議論の力が必要だと強調しました。

 

 110820 syurei02中国側主催者からは朱霊氏(中国日報社総編集長)による挨拶があり、この一年間で中日関係に大きな波があり、両国がチャレンジに直面しているという現状を述べた上で、「各々の優位性を十分に発揮した上で、中国経済の転換や日本の復興のチャンスをつかみ、お互いの発展に貢献するとともに、アジアの安定に寄与しなければならない」とし、本フォーラムでの白熱した議論に期待感を表しました。

 

 

 110820 akashi s続いて、日本側実行委員長の明石康氏(財団法人国際文化会館理事長、元国連事務次長)は、「隣国同士で様々な問題が起きるのは当たり前。大事なことは、そうした問題についてお互い率直に、誠実に、尊敬の念を込めて対話をすることだ」と述べるとともに、本フォーラムの役割については、「政府間交渉はしっかりと公式に行われなければならないが、民間対話はそれに代わるものではなく、補強する役割を果たすもの」と強調し、「日本側実行委員長として、双方のご参加者の支援をいただきながら、ともにこのフォーラムを成功させたい」と今回のフォーラムに掛ける思いを語りました。

 

 110820 ouki sさらに、王晨氏(国務院新聞弁公室主任)は今回の日中共同世論調査結果に触れ、「今回の調査によれば、中日両国の相互認識や好感度がまた低下したと伺っている。もちろん背後に複雑な原因はあるが、困難があるときこそ契機をつかみ、戦略的互恵関係に向けた邁進のため、手をつないで努力すべきだ」と述べて、中日関係の強化についての強い意欲を示しました。

 

 

 110820 kato02衆議院議員で日中友好協会会長の加藤紘一氏は、「日中関係はここ2年くらい難しいだろうが、国民感情が徐々に良くなると思う」との認識を述べ、その理由として中国での四川大地震や日本での東日本大震災における日中両国民の暖かい協力があったことを紹介し、「誠意を尽くせば、お互いに理解し合えるものだ。我々政治家や報道陣、学会の方々の議論により、良い流れが戻ってくることを信じている」としました。

 

 

 110820 6

 その後、中国側からは趙啓正氏、日本側からは増田寛也氏による乾杯の音頭とともに歓談に移りました。歓談の後には、陳昊蘇氏(中国人民対外友好協会会長)、山田啓二氏(京都府知事)、魏建国氏から、明日から行われる議論に向けての挨拶がなされた他、本フォーラムにご支援を頂いている支援企業を代表して木下雅之氏(三井物産株式会社代表取締役常務執行役員)からも挨拶があり、本フォーラムの発展への期待が述べられました。

 

 

 

 言論NPOでは、「第7回北京‐東京フォーラム」で行われるすべての議論をウェブサイト上で公表していきます。ぜひ、ご覧ください。

 

 

 

カテゴリ: 晩餐会

親カテゴリ: 2011年 第7回
カテゴリ: 記事