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8月29日、ザ・プリンスパークタワー東京にて、明日から開催される「第6回東京‐北京フォーラム」に先立ち、晩餐会が行われました。
まず、総合司会である工藤泰志(言論NPO代表、第6回東京‐北京フォーラム日本側運営委員長)から、開会の挨拶がありました。その中で工藤は、「2005年に比べて政治や経済を含めて日中関係はかなり改善した。しかし、第6回の世論調査結果からも明らかなように、両国の関係を妨げるものとして、国民相互に信頼関係がない。だからこそ、これまで以上にこの民間対話が重要となっている」と述べました。その後、今回のフォーラムの意義について述べ、今回の対話が「未来志向の対話」であることを強調しました。
次に、安斎隆氏(株式会社セブン銀行代表取締役会長)から挨拶があり、経済情勢が混迷に陥る中での政策的な手詰まり感、保護主義や軍事的緊張に対する懸念に触れ、本フォーラムでの白熱した議論に期待感を表しました。
続いて、中国側から朱霊氏(中国日報社総編集長)が、先日公表された世論調査に関して「日本の有識者の61.8%、世論の41.6%は両国関係を良くなったと考えており、楽観視している人が増えている」と指摘しました。また、「このフォーラムは既に、日中の戦略的互恵関係を通じて、両国の交流を推進するための公共外交の舞台になってきている。そして年を追って成熟し、その役割と影響力は増大してきている」と述べました。さらに、日中が戦略的パートナーであり、両国のお互いの発展にもっと注目すべきである旨述べ、「明日は皆様の努力によって、このフォーラムが必ず良いものになると確信している」と述べ、挨拶を締締めくくりました。
次に、日本側の実行委員である仙谷由人氏(内閣官房長官、衆議院議員)から日本側政府挨拶が行われました。仙谷氏は、第1回フォーラムの開かれた経緯と当時の日中関係に触れ、自由な議論が日中関係の急速な改善につながったと評価しました。そして「『アジアの未来と日中の貢献』という今年のテーマにふれ、まさに日中両国が共同して、アジアの未来を創るために貢献しなければならない」と述べ
引き続き、王晨氏(国務院新聞弁公室主任)、「2005年に東京‐北京フォーラムが開幕して以来、文化や経済など様々な分野で率直に意見を交わし、相互理解を進めることで誤解が払拭されていき、日中関係の積極的な発展に貢献できたと思う」と述べ、東京‐北京フォーラムの日中関係での重要性を指摘しました。さらに、今年のテーマである「アジアの未来と日中の貢献」が、アジアと世界の未来に責任を持つ、日中両国の現在に適応したテーマであるとして、これから行われる議論に期待を示しました。そして最後に、民間外交の推進・友好関係のレベルアップと健全な発展のため、フォーラムが円滑に進むことに期待すると述べて挨拶を締締めくくりました。
そして、加藤紘一氏(衆議院議員)による乾杯の音頭とともに歓談に移りました。
歓談の後、高岸明氏(中国日報社秘書長)から、中国側参加者である王晨氏や趙啓正氏(中国人民政治協商会議全国委員会外事委員会主任)、蘇寧氏(中国人民銀行元副総裁)など、中国側の主要参加者の紹介がありました。
その後、中国側のパネリストを代表して、陳昊蘇氏(中国人民対外友好協会会長)がスピーチを行い、これから行われるフォーラムの成功の抱負を述べました。
次に、安斎隆氏から、日本側参加者である加藤紘一氏や宮本雄二氏(在中国日本国大使館前特命全権大使)、明石康氏(財団法人国際文化会館理事長、元国連事務次長)など、日本側の主要参加者の紹介がありました。
引き続き宮本雄二氏からスピーチがあり、日中両国間の戦略的互恵関係という枠組みの重要性を述べました。
その後、参加者の歓談が再び行われた後に、若宮啓文氏から閉会の挨拶をし、本フォーラム前夜祭の晩餐会は終了しました。
言論NPOでは、「第6回東京‐北京フォーラム」で行われる議論をウェブサイト上で公表していく予定です。
言論NPOは2001年に設立、2005年6月1日から34番目の認定NPO法人として認定を受けています。(継続中) また言論NPOの活動が「非政治性・非宗教性」を満たすものであることを示すため、米国IRS(内国歳入庁)作成のガイドラインに基づいて作成した「ネガティブチェックリスト」による客観的評価を行なっています。評価結果の詳細はこちらから。