. 言論NPO主催「東京-北京フォーラム」公式サイト - 全体会議(日本挨拶)

全体会議⑤:基調講演 ゲスト挨拶 (日本・宮本氏)

general meeting miyamoto

 宮本雄二氏(在中国日本国特命全権大使):

 まずお祝いとともに、フォーラム開催にあたりまして尽力されました方、とりわけ夏さんに御礼申し上げます。
 このフォーラムは日中関係が厳しかったときに、双方が率直に語りあい、あるべき関係が構築されるべきだと考える人によって立ち上がり、着実に成果を上げております。今後も安定した、強靭な世界の枠組みにともに参加しなくてはいけないと思います。

 危機は発展へのチャンスでもあります。国際社会が期待する協力関係とは中長期的かつ明確な国益に基づく安定的な関係だということを考えると、今回のテーマは時宜を得ていると言えます。

 日中ともに、現在は金融危機の真っただ中にあります。アジアの2つの大国がどういう責務を、いかに果たしていくかという課題があります。私は過去のフォーラムで、国際社会が期待する協力関係とは中長期的かつ明確な国益に基づく安定的な関係だと申し上げました。

 日中両国は首脳レベルの接触によって、国際社会の平和と繁栄のために利益をともにする不可欠のパートナーと認識するようになりました。
9月にニューヨーク氏で胡錦濤氏と会談したときも、関係の発展を目指すということで一致しました。鳩山総理が言ったように、戦略的互恵関係をいっそう発展させていくことが必要です。要は行動し、結果を出していくことだと思います。

 私はこの間の三国首脳会談を見て、日中韓の三国の首脳が真剣に議論していることに対し、感銘を受けました。東アジアは真の意味で新しい時代を迎えました。戦略的互恵関係の中身を充実させていくためには活発な議論によって相互信頼を深めることが必要ですが、このフォーラムが果たしてきた役割は大きいと言えます。

 今後、戦略的互恵関係をさらに発展させるために、この舞台を役立てていただきたいと思います。最後に、中国日報社と言論NPOのご尽力に敬意を表します。

カテゴリ: 2009年 第5回