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 【発言録】 1日目 全体会議 page 5

 

国分氏(司会)  「開かれた国益」というお話が印象的でした。続いて、陳昊蘇氏、宜しくお願い致します。

発言録 1日目 全体会議 5
基調講演
陳昊蘇氏(中国人民対外友好協会会長)

 

 司会の国分先生、皆様、昨日の歓迎の際に私は5つの「大」を述べました。皆様のご発言を聞いていて、まさに私の言葉の証となっているのではないかと思っております。

 ここで、まず中日貢献とアジアに未来について私は3点ほど意見を述べたいと思います。

 アジア文明は人類文明の一番古い舞台です。アジアに文明が灯され、人類は文明の歴史を綴るようになりました。皆さんご存知のように、アジアの間での交流や中日間の文化交流などは昔から盛んでした。

 しかし、近代アジアの発展に大きなチャレンジが待っていました。植民地時代や帝国主義時代から始まったヨーロッパ中心主義の影響で、アジアは周辺化されました。しかしながらアジアはこの悲惨な運命を認めるわけにはいきません。そこでアジア復興運動が始まりました。例えばインドやパキスタン、北朝鮮、韓国はそれぞれ、自国が状況に恵まれ独立ができました。そして、日本はアジアの中で最も早く独立を実現した国で、アジアの復興に大きな貢献をしました。しかしながら、おかしいことに、日本は「脱亜入欧」を主張するようになりました。これは日本の発展を促しましたが、マイナス面も無視できないでしょう。日本はアジアを見下したことで、アジアの中で孤立してしまいました。ようやくヨーロッパの仲間に入っても、その中でアジアを代表することができませんでした。

 今のアジアは復興段階のなかにあります、その歴史的経験を総括し、力を尽くす必要があります。

 昔からヨーロッパは憂慮をして、ナポレオンが「中国は眠れる獅子だ」と言ったことがあります。これはおそらく中国だけでなく、アジア全体を指していると思います。彼はアジアの復興が好ましくないという考えだったと理解できると思います。

 しかし、これからの日中関係には、Win-Win関係を重視し、根拠のない脅威論をなくすことが大事だと考えています。

 アジアの輝かしい未来はアジアの人々の団結が必要だと考えています。アジアのためにも日中の友好関係は最も大事であり、金融危機をきっかけに日中協力はより進んできています。ただ、大事なことはこの友好関係が立ち止まってはならないことです。新たな協力分野を開拓し、より団結しなければならないと思います。同時に、謙虚にアメリカを勉強し、ラテンアメリカやアフリカとの協力も必要だと思います。

 実はアメリカなどはアジア内部でいろいろ紛争を起こさせる手段があります、しかし、これは愚かなやり方です。私は鳩山さんの「友愛」理念に賛同し、アジアの一体化のためにも大事なことだと思います。互恵協力を通し、友好交流を通し、中日関係を目標にするだけでなく、東アジア、西アジア、北アジア、南アジアを含めアジア全体も発展と大きな利益を与えられるでしょう。

 最後になりますが、もし皆様の中に上海万博にいらっしゃった方は感じたと思いますが、中国館はもちろんですが、日本館もとても人気があります。もしこれから万博にいらっしゃったら、中国館での「時を救った物語」はとてもすばらしいので、ぜひご覧ください。

 ご清聴ありがとうございました。

親カテゴリ: 2010年 第6回
カテゴリ: 発言録